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【イベントレポート】-Season2- 第7回目リアルイベント「Web3が教室の風景を変える日 ─ 生成AI/ブロックチェーン時代の高等教育イノベーション」─ 未来編集室、始動。─

  • 執筆者の写真: 渋谷Web3大学
    渋谷Web3大学
  • 2 日前
  • 読了時間: 9分

更新日:16 時間前


2026年3月18日水曜日開催渋谷Web3大学 シーズン2第7回リアルイベント(通算第38回目)「Web3が教室の風景を変える日 ─ 生成AI/ブロックチェーン時代の高等教育イノベーション」─ 未来編集室、始動。─



今回は、カンファレンス形式を離れ、登壇者と参加者が膝を突き合わせる「少人数制・対話型ディスカッション」として開催しました。教育の未来を、壇上からではなく、同じ目線で直接描き出す。そんな濃密な夜となりました。


この夜、私たちはSGX Professional Programの教員をゲストにお迎えし、渋谷Web3大学の中に新たな戦略拠点「未来編集室」の始動を正式に宣言しました。




松永 典子 さん 未来編集室 室長 渋谷Web3大学 Createコースメンバー 一般社団法人Work Design Lab パートナー (NTTドコモビジネスソリューションズ株式会社勤務)

松永さんからは、海外展示会の現場で感じた日本企業の存在感の薄さへの危機感と、それを突き破るための「学びの変革」が語られました。

完成品からの脱却: 完璧を目指してから出すのではなく、動かしながら改良し、外部のアイデアを巻き込んでいく「共創型」へのマインドシフトが求められています。

Education 2030との接続: OECDが掲げる「主体的・対話的で深い学び」を、大人も子どもも実践する場へ。テクノロジーを味方につけ、社会課題を解決する学びの場を目指します。

ミッション: テクノロジーと教育の「断絶」を編集し直し、教室を未来を再生産する場所に変えること。

▼未来編集室のプレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000052.000099800.html




本イベントでは、Mentimeterを活用したリアルタイム投票・意見収集を交えながら、参加者全員で対話を積み重ねていきました。

まず最初に、益川 弘如さん(青山学院大学 教育人間科学部 教育学科 教授)からの問いかけ。

【Mentimeter Q1】あなたは、次のA・B、どちらがより正確に「人の学びと動機づけの関係」を表していると思いますか?

A:【先天性】学びへの動機づけは、人が持って生まれる内発的・生得的なもので、外から育てるのは難しい

B:【後天性】学びへの動機づけは、新たな経験や学習の成果として生まれるもので、社会的な関わり合いの中で育てることができる


認知科学的な問いに対し、圧倒的多数が「後天性」を支持。学術的にも後天性であることが明らかになっており、これまでの経験を意識的に振り返ることの重要性が共有されました。



〜現実を変えるリーダーを育成する SGX Professional Program の先生方より自己紹介〜

▼SGX Professional Program



山田 英司 さん 株式会社日本総合研究所 理事/経営研究センター長 株式会社パロマ 社外取締役 SGX Professional Program 担当モジュール:Strategic Financial Management

山田さんからは、教育が持つ二面性についての鋭い指摘がありました。「教育には『社会インフラとしての側面』と『ビジネスとしての側面』がある。前者は価値の測定が難しく、後者はファイナンシャルな論理で動く。金銭的リターンを追うほどビジネスは縮小しがちなため、非金銭的な領域ではインパクトをどう最大化するかが鍵になる」──この両者のバランスをどう設計するかが、教育改革の核心だと語りました。




金谷 敏尊 さん 株式会社アイ・ティ・アール(ITR)取締役/リサーチ統括ディレクター/プリンシパル・アナリスト 株式会社エスクワイヤー 代表取締役 SGX Professional Program 担当モジュール:IT Strategy and Management/Technopreneurship and Innovation

金谷さんは、「日本企業は良いものを持ちながら世界で目立てていない。教育現場でも変化への抵抗が根強い。現状を打破するには、AIを使いこなす10年後のビジョンを描き、逆引きして教育アーキテクチャを再設計する必要がある。」と訴えました。




辻村 慎乃介 さん HR Concierge株式会社 Founder & CEO 官公庁・大使館アドバイザー SGX Professional Program 担当モジュール:DBA Thesis Supervising

辻村さんは、「政策の立案と現場の執行のギャップを埋めるのは、民間経験を持った実務家教員です。現場と連携し、実装できる政策を作っていくことが不可欠」と述べました。




林 雅之 さん 国際大学GLOCOM 客員研究員 (NTTドコモビジネス株式会社勤務)

林さんは、159年間変わらない教室の風景を、AIとWeb3の相乗効果でどう塗り替えるかを提示しました。


  • 教師の時間を「人間」に戻す: 生成AIで事務作業や教材作成を効率化することで、教師が子ども一人ひとりと向き合う時間を生み出します。

  • データの所有権を個人へ: 学校が管理する記録から、個人が管理・証明できる「学習資産(学びの財布)」への転換を提唱します。

  • 思考のデータベース化: 自身の18年間のブログをAIで再編成した実例を挙げ、個人の知的資産を生涯にわたって最大化する仕組みを解説しました。




【Mentimeter Q2】あなたの職場でDX推進の壁になったのは何?


現場の生々しい声が集まりました。

  • 主要ワード: 上司、老害

  • その他: JTCカルチャー、前例主義、困っていないエライ人、すでに構築されているOPS

これに対し山田さんからは、「マスで処理することを"楽"と考える経営者のアーキテクチャが、DXや教育変革を止めている」との指摘が。分散型・同時処理を可能にするWeb3的なガバナンスへの移行を促しました。




森山 正明 さん(もりもり先生) 北海道木古内町 教育委員会 指導主事

もりもり先生からは、地方教育行政の最前線におけるAI実装のリアルが報告されました。


  • 未来を日常に変える翻訳者: 激変する社会の動きを学校現場へ落とし込む「翻訳者」としての役割を、教育委員会が担っています。

  • 小規模自治体の機動力: 人口約3,400人の町だからこそ、教育の未来を最速で試すことができる。小さいことは、弱さではなく強さです。

  • 合意形成の仕組み: 北海道・文科省の指針を基に町独自の生成AIガイドラインを策定。保護者の同意書を丁寧に取り付けることで、安心できる実装環境を整えています。

  • 思考の拡張: AIは答えを出すためのツールではなく、子どもたちの気づきや思考を深める「補助ツール」として指導しています。




【Mentimeter Q3】AIを教育現場に入れるとき、最も大事な判断基準は?

技術よりも「主体性」を重んじる結果となりました。

  • 中心ワード: 主体性

  • その他: 生徒自身が自分で問いを立てること、保護者の理解、AIの答えを丸写しにしないルール、マジメな遊び心

もりもり先生は「AIはあくまで思考を拡張させるための補助ツールであるべき」と力強く語りました。



平尾 清 さん 未来編集室メンバー + SGX Professional Program 実務家教 岩手大学 地域協創教育センター 特任教授 OECD Education 2030 カリキュラムデザイナー SGX Professional Program 担当モジュール:Strategic Leadership/Strategic Change Management/Digital & Social Media Marketing


平尾さんが投げかけたのは、シンプルだけど深い問いだった。

「私たちの"学びの常識"は、この時代にまだ通用しているか?」

大きな変革期を迎えた今、制度疲労を起こした教育のかたちをアップデートすることは、もはや専門家だけの仕事ではない。同じ時代を生きるすべての人が"自分事"として向き合うべきテーマだと、力強く呼びかけました。


  • キャッチアップモデルの終焉: 「足りない部分を埋め続ける」学び——テストで評価され、欠損を指摘され、修正を繰り返す。このサイクルに慣れてしまった私たちは、学びをいつしか"不安の解消"と同一視するようになった。


    旧モデル:評価 + 強制的な修正 = 高い不安と抵抗


    でも、これでは不安は永遠に消えない。ゴールのない欠損埋めから、そろそろ本気で脱却する時だ。

  • 「自転車」の学びを取り戻す: あなたが自転車に乗れるようになったのは、なぜだろう? 誰かに強制されたからではない。「乗りたい」という自分の中から湧いた気持ちが、すべての始まりだったはずだ。転んでも諦めず、ある瞬間スーッと走れた——その体験が、自信になり、可能性になった。


    新モデル:気づき + 自己への信頼 = 高いポテンシャルとフロー


    学びのスタートは、主体的な"気づき"でなければならない。その方が、深く、広く、長く続く。

  • プロジェクトの自由: ヒエラルキーによる作業ではなく、自由な個人によるゴール設定(プロジェクト)こそが、クリエイティブな学びを生みます。

  • 共犯者としての教育: だからこそ、教育を「専門家に任せておけばいい話」にしてはいけない。

    変化の時代を生き抜くために、全員が当事者として——いや、"共犯者" として——教育というテーマを引き受けるべきだ。平尾さんの言葉には、そんな強い意志が込められていた。




【Mentimeter Q4】最近、自分が変わるほど深い学びをしたのはいつ?

参加者一人ひとりの「変化の瞬間」が共有されました。

  • 中心ワード: いま

  • エピソード: 東日本大震災の後に一次産業の農家・漁師の方と交流した時、初めてNFTに触れた時、社外コミュニティに初めて参加した時

「いま」って速攻でコメントいただきましたが、仕込みではありませんw



【Mentimeter Q5】その学びは、誰の・何の役に立っていますか?


学びの目的が「自分」から「社会」へと繋がっていく様子が、リアルタイムで可視化されました。

  • 主な回答: 自分と関係者、社会、会社の成長、より良い社会モデルづくり(形だけではない)、人が本来の力を発揮すること



SGX Professional Program 講師陣からの提言


山田 さん: 公共政策におけるインパクト評価の重要性を説き、「人事費や予算がバラバラな現状を、ガバナンスとして根本から再考すべき」と提言。

金谷 さん: 日本企業が世界で目立てない現状を危惧し、「10年後のビジョンから逆引きし、今必要なソリューションを定義することが先決」と説く。

辻村 さん: 「政策立案と現場執行のギャップを埋めるのは、実務家教員の存在だ」とし、現場と連携した政策実装の必要性を訴える。




最後に、学長・hajimexより。


  • 日本の成長戦略からWeb3関連の言葉が消えたが、これはインターネットバブル崩壊後と同じ現象。むしろ本格的なインフラ化の始まりと捉えるべきだ。

  • データ覇権をめぐり米国(市場主導)・EU(制度重視)・中国(国家主導)が競う中、日本は「信頼」を軸にしたDFFT戦略と改正資金決済法などの法整備で独自ポジションを確立しつつある。

  • JPYCのステーブルコインは技術力だけでなく、法制度・金融庁対応を丁寧に積み上げた結果であり、日本型「制度×技術×セキュリティ」モデルの実証例だ。

  • 教育分野でも、従来の学歴ブランドに代わり、個人の実績・能力・信用をブロックチェーンで記録・証明する仕組みが、これから本当の価値を持つ時代になる。

  • 渋谷Web3大学とSGX Professional Program、そして、未来編集室は、リアルな人間関係とテクノロジーを掛け合わせた「信用のネットワーク」として、この変化の実証実験の場でもあり続ける。


【Mentimeter Q6】今夜あなたが持ち帰る「一つの行動」は何ですか?

イベントの最後、参加者全員が次の一歩を宣言しました。

  • 主要アクション: 学びの輪を広げる、学び続ける

  • 具体的なステップ: 今日学んだことを同僚に話す、思考のデータベース化、教育に役立ちそうなアプリを一個設計する、他人が動くのを待つより自分が動くしかない



「未来編集室」は、不確実な時代に教育の断絶を編集し直し、未来の教育標準をプロトタイプしていく実験場です。


学びを通じて現実を変えるリーダーへ。共に、進化していきましょう。



イベント終了後も、登壇者の皆さんと渋谷Web3大学の仲間たちとで懇親会へ。今後の未来について、熱く語り続けた夜でした♪




【Information】

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次回は渋谷Web3大学 -season2- 第8回目リアルイベント(通算第39回目) 2026年4月22日水曜日開催 「Web3 × セキュリティ」── 法が整い、守りが固まる。Web3、いよいよ本番。──





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