【イベントレポート】-Season2- 第14回目リアルイベント「Web3の世界を知ろう!Part2」── 一周回って、Web3ってなんなん? 今年いちばんの満員御礼、熱気とエナジーに包まれた夜。──


2026年10月20日(火)
渋谷Web3大学 -Season2- 第14回目リアルイベント(通算第45回目)
XRPL Japan × にほん電脳横丁 × 渋谷Web3大学
(協力:Injective Japan/Tangem)

2023年1月26日、木曜日。渋谷スクランブルスクエア39階に、「Web3って最近聞くけど、どんな世界なんだろう?」という人たちが集まった、渋谷Web3大学の第0回目「Web3の世界を知ろう!」。誰も正解を知らなくて、だからこそ全員が前のめりだった、あの夜。
あれから3年9ヶ月、通算45回目。同じビルの45階で、そのPart2をやりました。テーマは「一周回って、Web3ってなんなん?」。
きっかけは、XRPL Japan共同設立者・古川舞さんからの一本の連絡でした。「にほん電脳横丁という、すごくいいコミュニティがある。渋谷Web3大学と、相性がいいと思う」。コミュニティとコミュニティが手を組んで、何の損もない──そうして実現したこの夜は、今年いちばんの満員御礼。席を埋め尽くした人の波と、開演前から立ちのぼる熱気とエナジーに、会場全体が包まれていました。今回も半分以上が初参加という顔ぶれで、「なんなん?」を堂々と持ち込んでいい夜が始まりました。

XRPL Japanより:コミュニティは、XRPの心臓
古川 舞さん(一般社団法人XRPL Japan 共同設立者/XRPL Labs) 「XRPL Japanとは ── XRP Ledgerの現在地と、コミュニティが守っているもの」

トップバッターは古川さん。前職は出版社でクラフトビールと日本酒の雑誌をつくっていて、コロナ禍にクリプトと出会い、XRPLウォレット「Xaman」のユーザーサポートに応募したら「人生一生分の運を使って」採用。気づけば有志とXRPL Japanを立ち上げていた──という、肩の力の抜けた自己紹介から始まりました。
XRP Ledgerは2012年、ビットコインの次に生まれた歴史の深いチェーン。国際決済や送金のために設計され、日本でも特に人気の高い銘柄です。長いSECとの裁判を経て「証券ではない」と認定されたこと、2012年から動き続ける世界初のDEXがプロトコル上にひとつだけあるという設計、そしてRippleを中心に世界各国でライセンス取得や銀行との連携が進む「伝統金融への食い込み」の現在地まで、やさしい言葉で一気に駆け抜けます。

XRPL Japanの活動は、約2,000人を集めたカンファレンス「XRP Tokyo」、Xで月2回のXRPL Monthly、ハッカソンや開発者支援まで。そして来週には、ニューヨーク・マンハッタンで開かれるRipple主催のカンファレンス「Swell」に、古川さん自身が登壇します。
「テーマは『Community is the Heart of XRPL』。コミュニティがどれだけ大事か、日本から発信してきます」
世界の第一線から:銀行口座は、人権ではなかった
John Lilic(ジョン・リリック)さん(Tria Co-founder & CSO)

追加登壇が決まった瞬間から話題になっていた、世界のWeb3の第一線を走り続けてきたJohnさん。通訳は古川さん(括弧、AIが)という名コンビで、イーサリアムのエコシステム出身の自分が、いまXRPのエコシステムに貢献しようとしている理由を語ってくれました。
Johnさんが手がける「Tria」は、VISAカード付きのセルフカストディ型ウォレットアプリ。スワップも運用も取引もユーザー自身が資産を管理したまま行え、決済をXRP Ledger上で行う連携を進めています。XRPとRLUSDの統合を発表したのは、つい2週間ほど前。最大6%のキャッシュバックが「実際やってみるとかなりいい」と、通訳の古川さんが実体験を挟む場面も。
「XRPのエコシステムは機関投資家向けには非常に大きい。だからこそ、ふつうのユーザーの体験を良くして、オンチェーンの活動を増やす必要がある。イーサリアムから学んだことがひとつあるとすれば、セルフカストディとオンチェーンが何より重要だということです」

にほん電脳横丁より:結局、面白いのは「人」だった
ゆんける(須藤 優也)さん(にほん電脳横丁 共同代表) 「にほん電脳横丁とは ── 垣根を越えた『デジタル版の横丁』のつくり方」

「にほん電脳横丁ってなんなん?って登壇しようとしてるんだけど、1分くらいで説明してもらってもいいかな」──ゆんけるさんがそう話しかけた相手は、なんとAI。「テクノロジーと人を繋ぐコミュニティです。難しく聞こえるけど、やってることはシンプルで、新しい技術を使ってワクワクする出会いや挑戦を生み出す場なんです」と、AIが流暢にプレゼンを始めるという遊び心たっぷりのオープニングです。
ゆんけるさん自身は2012年、カードゲームをきっかけにビットコインと出会い、Mt.Gox、Coincheckの事件、NFTブーム、STEPN──業界のジェットコースターのような激動を、すべてその場で経験してきた人。それでも行き着いた結論は、シンプルでした。結局、面白いのは「人」だった。何者でもない人が何者かになれて、何者かである人も肩書きを超えてつながれる場所。それが、共同代表のKINTUBAさんとつくる「にほん電脳横丁」の原点です。

「にほんWeb3横丁」からのリブランディングは、Web3を捨てたのではなく、入り口を増やしたということ。AI・NFT・VTuber・デジタルアート・ボードゲーム・伝統文化×テクノロジーまで、「何かやらなければならない場所じゃなくて、何かやりたくなる場所。大人の放課後、文化祭の前日のようなコミュニティ」。途中には、横丁の仲間である元政府関係者・高田さんが飛び入りで、サイバーセキュリティの現場で培った「大事な情報はインターネットから隔てて守る」という小話を披露する一幕も。まさに横丁らしい、垣根のないステージでした。
「技術を文化へ、文化を未来へ。技術は変わるし、流行も変わる。でも、最後に残るのは人と人との信頼関係です」
Injective Japanより:金融を、オンチェーンへ
yuki.kさん(Injective Japan モデレーター) 「Injectiveとは ── 金融がオンチェーンで完結する世界」

yuki.kさんのWeb3の入り口は、GameFi。Axie InfinityやThe Sandbox、「歩いて稼げる」STEPNの時代を駆け抜け、AIでデジタルアートやNFTをつくって売るうちに、「オンチェーンで経済活動が完結する」ことそのものに惹かれていったといいます。
その到達点が、金融特化型レイヤー1ブロックチェーン「Injective」。2018年にBinanceのインキュベーションプログラムから生まれ、不動産・株券・債権といった現実資産をオンチェーンに載せるRWAに正面から取り組むプロジェクトです。注文板や清算といった「金融の部品」をチェーン自体が備えているから開発が速い、取引の確定は約1秒未満、という特徴を、「築地市場にお店を出せば、周りのお客さんが買いに来てくれる」という絶妙なたとえで解説。機関投資家向けファンドのトークン化や住宅ローンのオンチェーン化、韓国の音楽印税のトークン化など、「これまで実現できなかったことをトークン化で誰でも扱えるようにする」実例が次々に紹介されました。
「一人ひとりが『やりたいこと』を実現できる社会へ。その手段としての、AIとオンチェーン金融です」

アンバサダーとして大学で講義をし、国内外のイベントを飛び回るyuki.kさん。「貢献することで何かを得る、という発想もできる世界です。見かけたら気軽に声をかけてください」と、参加への入り口まで開いて締めくくりました。
Tangemより:自分の資産は、自分で守って使う
Artificer mami☆さん(Tangem Community Manager JP) 「Tangemとは ── 自分の資産は、自分で守って使う」

スイス発のハードウェアウォレット「Tangem」からは、mami☆さん。YouTubeのレポーターとして古代遺跡から国際会議まで飛び回ってきた経歴の持ち主で、Xのプロフィールを見たTangemからオファーが届いたという、まさにWeb3時代の採用エピソードから始まりました。
Tangemは、カードやリングをスマホにかざすだけで使えるセルフカストディ型ウォレット。シードフレーズを使わずにウォレットを作成でき、バックアップカード込みの3枚セットで分散管理。穴を開けても、凍らせても、洗濯しても、果ては銃で撃っても動く驚異の耐久性デモ映像に、会場がどよめきます。保証はなんと25年。「25年後にまたここに集まりましょう」という掛け合いに笑いが起きました。万一のときもアプリは使い続けられ、オープンソースは北極圏の地下深く、GitHubのArctic Code Vaultにまで保管されている──という徹底ぶりです。

mami☆さんの視点はさらにその先へ。あらゆるものがトークン化されていく世界では、ウォレットは資産だけでなく生活インフラそのものを管理する存在になる。だからこそ「ウォレット選び」が重要になる、という問題提起でした。
プレゼン後は、お待ちかねのTangemクイズ大会。正解者も不正解者もじゃんけんで競い合い、Tangemウォレット、Tシャツ、トートバッグが当たる大盛り上がりのコーナーに。
パネルディスカッション:一周回って、Web3ってなんなん?

後半は、登壇者5名が揃ってのパネルディスカッション。モデレーターは学長hajimexが務め、Mentimeterで会場の声をリアルタイムに映しながら進む参加型の45分です。
「Web3で正直ワクワクすること・気になることを一言で」

1問目には「結局、人」「透明性」「改ざんできない」「先取り感」から、「儲けたいよ〜!」「結局もうかるの?」「あやしい」「チェーンがいっぱいあってわけわからんで!!」まで、24件の本音が勢揃い。きれいごと抜きの画面を眺めながら、それぞれの「正直なところ」が語られていきます。yuki.kさんは「ゲームだと思って始めたら半端なく爆損した」時代を笑いながら振り返りつつ、それでも人のつながりと最新技術に触れるワクワクが残ったと語り、古川さんは「コロナ禍にクリプトと出会い、ウォレットの求人に飛び込んだら、いい人ばっかりだった。いまや私の友達は、近所の人とWeb3の人しかいないんです」と会場を沸かせました。
Johnさんの原体験は、さらに強烈です。ネット通販を営んでいた2012年、ある日突然、銀行に口座を凍結された。
「そのとき初めて知ったんです。銀行口座を持つことは、人権として保障されているわけではないと。パニックの中でビットコインに出会ったのが2013年でした」
ニューヨーク証券取引所の隣にあったBitcoin Centerでのボランティアを経て、ConsenSysの初期メンバーへ。イーサリアムの黎明期を支えた当事者の物語に、会場が聞き入りました。
「あなたのWeb3への『入口』は?」

2問目は選択式。最多は「投資・資産(自分で持つ)」の14票、続いて「ゲーム・アート・NFT(遊び)」と「社会が変わる予感(未来)」が各7票、「つくる・技術」4票、「人・コミュニティ」と「まだ分からない、今夜見つけたい」が各3票。見事にばらけた分布そのものが、入り口の多様さを物語ります。
ここから話は「この先」へ。yuki.kさんは、取引が当たり前じゃなかったものが当たり前になっていく魅力を語り、Johnさんは「ブロックチェーンは今後、上位20〜25チェーン程度に集約されていく。流動性に忠誠心はなく、流動性のあるところに集まるから」と大胆な見立てを披露。さらに「オンチェーンの活動を生み出せれば、XRPがETHを逆転する可能性すらある」と続け、モデレーターから「XRPアンチが発狂しそう」の一言が飛び出す場面も。
「2030年、Web3のおかげでこうなっていてほしい未来を一言で」



最後の設問には「暗号資産決済が当たり前に」「詐欺のない世界へ」「既得権が崩壊 みんなが恩恵を受ける」、そして3人が同時に書き込んだ「ベーシックインカムの時代へ!」まで、願いと質問が入り混じって流れ込みます。
登壇者からの締めの一言も、それぞれの入り口を映していました。yuki.kさんは、好きなお酒やアートやIPを推すことが自分への還元になるRWAの未来を。ゆんけるさんは「Web3でみんな仲良しになれる環境が、もうここにある」と、隣の席の人との出会いを。mami☆さんは、テクノロジーが進むほど重みを増すセキュリティへの期待を。Johnさんは「2030年までに、量子コンピュータ時代の暗号を真剣に考える必要がある」と世界の第一線らしい宿題を。そして古川さんが、この夜をこう締めくくりました。
「金融の次は、物流や医療にもブロックチェーンの採用が進んで、みなさんの生活の一部になっていく。次世代の形をつくる基礎がWeb3だと思います。──そして、私の大事なお友達、ありがとうございました」

Web3は、儲かる話でも、魔法でもない。ワクワクの正体は技術そのものではなく、自分の手で、自分たちで決めて、つくれること。第0回のあの夜から3年9ヶ月、問いはひとつも古びていませんでした。
コミュニティとコミュニティが手を組むと、こんな夜になる。「なんなん?」から始まる場所を、これからも渋谷に。
【Information】
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【次回のイベント】
次回は 2026年11月25日(水)
渋谷Web3大学はいよいよSeason3に突入します。
初回のテーマは教育。「未来編集室」のメンバーを中心に、たくさんの登壇者をお迎えします。
-season3- 第1回目リアルイベント(通算第46回目)
「これからの学びを、科学しよう」── AI時代を生きる「深い学び」と教育・仕事とは?──

その先も、12月16日には日本デジタル経済連盟とのコラボ企画、1月は毎年恒例の新春ステーブルコイン回「ステーブルコインってなんなん?」、そして2月には渋谷Web3大学4周年記念イベントと続きます。詳細は決まり次第、SNSと公式ページでお知らせします。
ご参加いただいたみなさま、登壇者の古川さん、Johnさん、ゆんけるさん、yuki.kさん、mami☆さん、そしてコラボ・ご協力いただいたXRPL Japan、にほん電脳横丁、Injective Japan、Tangemのみなさま、本当にありがとうございました✨
イベント終了後は、毎回恒例の懇親会へ♪ Tangem Payの登録サポートブースにも行列ができ、本編に輪をかけて盛り上がる夜になりました。

渋谷Web3大学





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