【イベントレポート】-Season2- 第10回目リアルイベント「Web3 × コミュニティ × 地方創生 」〜次世代のDAOをデザインせよ〜
- 渋谷Web3大学
- 3 時間前
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2026年6月24日(水)開催
渋谷Web3大学 -Season2- 第10回目リアルイベント(通算第41回目)
【渋谷Web3大学 × WeWork 特別コラボセミナー】
「Web3 × コミュニティ × 地方創生 」〜次世代のDAOをデザインせよ〜

今回のテーマは「Web3 × コミュニティ × 地方創生」。
会場は、すべてが始まった場所 ── 渋谷スクランブルスクエア39階のWeWork。2023年1月の第0回目から毎月欠かさず続けてきたリアルイベントも、気づけば通算第41回目、活動は4年目に入りました。今回は、その場所をずっと提供してくれているWeWorkとの特別コラボ。WeWorkの経営者、現場のコミュニティマネージャー、DAO組成の伴走者、そして学長のhajimex ── 立場の違う4人が、それぞれの現場から見える景色を持ち寄りました。
用意したのは、答えではなく問い。「次世代のDAOをデザインせよ」と掲げながら、会場のみなさんとMentimeterを使って、一緒に考えていく夜になりました。
熊谷 慶太郎さん
WeWork Japan 代表取締役社長 兼 CEO
WeWorkが体現する「コミュニティ」
▼WeWork Japan


オープニングは、WeWork Japanの熊谷さんから。
「現場側では初めてのCEO」と語る熊谷さんは、拠点開設と営業の現場を歩いてきた人。
だから言葉が、ビジョンよりも実感に根ざしています。
WeWorkはフレキシブルオフィスを1ヶ月単位・1席単位から提供し、世界37カ国600拠点以上、日本では8都市40拠点以上を展開。価値は大きく3つ ── 創造性を刺激するワークスペース、すべて込みのオールインクルーシブ、そしてコミュニティ。なかでも力点は、3つ目に置かれていました。
会場後方に控えるコミュニティチームがメンバー同士をつなぎ、昨年のビジネスマッチングは年間300件超。スタートアップと大企業が同じ場にいる ── その出会いが、新しいサービスのローンチにまで育った事例も紹介されました。いまWeWorkは札幌、来年は広島と、自治体と連携協定を結びながら地方へも広がっています。
AI時代になってくるからこそ、リアルな場の大切さがある。
3000社が集い、この渋谷スクランブルスクエアだけで200社が同居する場から、みなさんの声をサービスへ変えていきたい ── そう熊谷さんは締めくくりました。
江花 梢さん
WeWork コミュニティマネージャー/Tanemaku株式会社 代表
「コミュニティは「生き物」である」


続いては、WeWorkで8年コミュニティマネージャーを務める江花さん。
「いつも司会をしているので、こちら側に立つのが緊張します」という飾らない一言から、話は始まりました。
江花さんにとってコミュニティとは、管理するものではなく、育まれていくもの。
経営層が現場の声を聞き、組織そのものが進化してきた8年間を、こう言い表します。
「私はコミュニティは生き物であると考えています。常に常に、形を変え続けているんですね。」
だから自分の仕事は、マネージすることではなく「場を開くこと、余白をつくること」。人の話を聞き、好奇心に耳を傾け、その人の可能性を信じる。役割も固定されません ── 今日は教える人かもしれないし、明日は学ぶ人かもしれない。その流動性こそが、コミュニティの価値だと言います。
ずっと教育畑にいた江花さんが、外の世界とつながって自分の得意に気づいた。だから会社の名前は「種まく」。気づいた可能性に水をやり、また誰かがつながる種をまく。
「私はコミュニティを作りたいのではなくて、自分の可能性に気づいて、自分で人生を創造できる人たちのサポートをしていきたい。」
峯 荒夢さん
株式会社ガイアックス Chief web3 officer
「DAOの現在・過去・未来、そして地方創生」
▼株式会社ガイアックス DAO事業部


キーノートは、第3回目(2023年4月)以来3年ぶりの登壇となる峯さん。まずは「DAOって何?」から、やさしくほどいてくれました。
ざっくり言うと、DAOの部品は4つ。
①独自の価値(やりたい目標が参加の動機になる)、②律と分(ルールを決め、各自が役割を取る)、③相利(DAOの目標と個人の夢が重なる)、④オープンな組織(投票で決め、お金の流れも公開)。③を、峯さんは海賊漫画でたとえます。海賊王を目指す船に乗った剣士が、その船にいることで世界一の剣豪に近づいていく ── あの感覚です。
地方創生×DAOの原点は、新潟県の旧山古志村。人口700人ほどの集落が錦鯉のNFTを売り、人口を超える1800人が「関係人口」として関わりました。これを継いだのが峯さん自身の「美しい村DAO」、そして2024年の合同会社型DAO解禁を経て生まれたのが、群馬のぐんま山育DAOです。
テーマは、農薬も化学肥料も使わないナチュールワイン。産地ではなかった群馬に、新しい産地をつくる。日本トップクラスの造り手で最強チームを組むと、愛好家が惹かれて集まり、県外から約6割もの出資が集まりました。出資者は資金を出すだけでなく、農作業も手伝うワーカーとして動きます。
DAOは、関係人口を受け入れる器としてはすごく使い勝手のいいものになります。
総務省の「ふるさと住民登録制度」(モデル地域に全国7県・21市町村)とも噛み合いそうだ ── 制度とDAOが重なる未来図まで、峯さんは描いてみせました。
hajimex
渋谷Web3大学 学長
「もがき苦しみ、本質へ」


「躊躇なく進み続けている峯さんが尊敬です」── そう口にしながら、学長のhajimexが立ちます。語ったのは成功譚ではなく、3年半のもがきの記録でした。
最初に信じていたのは、DAOとWeb3ゲームの力で「災害支援が尽きない仕組み」をつくること。クラウドファンディングで資金も集まりました。けれど翌年の1月1日、能登半島地震が起きる。1月3日、この45階の会議室にメンバーが集まり、一日中話し合って突きつけられたのは ── 起きてしまった後に自分たちにできることは、そう多くない、という現実でした。
そこから「防災」へと舵を切り、日常の防災意識を育てる取り組みへ。遊ぶほど稼げるPlay to Earnの設計も突き詰めた末に、選びませんでした。気づけば「儲かるか、儲からないか」で人が集まりかけていたからです。
最後まで残るのは仕組みじゃなくて、人の思い。テクノロジーは目的ではなくて、手段でしかない。
あの頃の失敗は、先に組織とプロダクトを作って、そこへ人を集めようとしたこと。順番が逆だったのかもしれない ── 先に人が集まる場があり、思いが生まれ、動きが起こる。それこそがDAOではないか。「DAOをデザインする前に、コミュニティをデザインする」。この問いを携えて、hajimexはパネルへとバトンを渡しました。
パネルディスカッション「次世代のDAOをデザインせよ」

ここからは、Mentimeterで会場の声を映しながら、hajimexの進行で峯さん・江花さんと語り合う時間。答えを配るのではなく、会場ぜんぶで一つの問いを立てていきます。
ウォーミングアップ。「コミュニティ」と聞いて思い浮かぶ一語は?という問いに、画面には「あったかい」と並ぶ一方、「面倒くさい」の文字も。江花さんはこれを「すごく正解」と受け止めます。家族のつながりだって、面倒くさい時がある。常に心地いいわけではないからこそ、つながったり離れたりする距離感が要る ── むしろ人間らしさの表れだ、と。

組織が機能するために大切なことは?
投票は見事に割れました。江花さんは「8年やってきて一貫して感じるのは、ずっと変化していること」。共通のビジョンや価値観"だけ"なら、カリスマについていける人のところまでしか育たない。だから「自分ごと」が要る、と。
峯さんも頷きます。ビジョンに熱がなければ人は動かない。自分にできることを見つけて動く、その熱が人をつなぐ、と。


地方創生で可能性を感じるのは?
峯さんはぐんま山育DAOの実感から、域外から資本が入り、できたワインが県外へ売れていく「経済サイクルの再構築」に手応えを。
一方で江花さんの視点は少し違いました。関係人口とは、外の人を連れてくることだけではない。中の人が先につながらないと、外ともつながれない ── 上川町で江花さんが手がけたのは、参加者と一緒につくる「現地集合のツアー」。日本一と評されるラーメン屋が特別な一杯を出し、長年続くスナックのマスターが定休日に貸し切りで迎えてくれる。街の人たちは「外の人を連れてこよう」ではなく「面白そうならやるよ」と動いたそうです。
初めて行った場所が、初めてじゃないように感じる。関係人口の取り合いではなく、二次・三次へと広がっていく。
「関係人口の取り合いじゃない」── この一言に、峯さんは深く頷いていました。


最後の一語。「次世代のDAO」に込めたい言葉は?という問いに、会場は「安心安全」「サステナブル」「物語」「温かい世界」と応えます。
峯さんは、何をやるかも大事だけれど「達成感を共有できているか」が連続性を生むと話し、ここでも「熱の伝播」を挙げました。
江花さんはしなやかに切り返します ── 熱をずっと保ち続けるのは疲れる。だから、冷めそうな時に再燃させる役割を、お互いに担い合えばいい、と。

hajimexは、これを生活者の感覚で結びます。
好きなことだけで生きられる人ばかりではDAOは成り立たない。
ちゃんとお金も稼げて、好きと心地よさがバランスよく取れる ── その仕組みとモチベーションこそが大事なのだ、と。

この夜、4人は驚くほど近い場所で出会っていました。熊谷さんの「AI時代だからこそリアルな場」、江花さんの「コミュニティは生き物」、峯さんの「貢献が評価され、熱が伝播する設計」、そしてhajimexの「DAOをデザインする前に、コミュニティをデザインする」。
語彙は違っても、指していたのは同じ一点 ── 仕組みやトークンが先にあるのではなく、人の思いと、関わり続けたくなる場が先にあって、組織はその結果として自然に生まれる。
渋谷Web3大学が4年間ぶれずに掲げてきたのは、「技術のための技術」ではなく「人や社会のための技術」。明日から、自分の現場で小さな一歩を踏み出してみる。その積み重ねが、次世代のDAOをデザインしていくということなのかもしれません。
イベント終了後の登壇者との集合写真「せーの、Web3!」

イベント終了後、登壇者と渋谷Web3大学の仲間と懇親会へ♪

【Information】
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【次回のイベント】
次回は渋谷Web3大学 -season2- 第11回目リアルイベント(通算第42回目)
2026年7月15日水曜日開催
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