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5年後の"当たり前"を、飯塚市から始める

世界初・自治体初──防災×DID/VCで「誰も取り残さない」社会へ

 インターネットが社会のインフラになるまで、30年かかりました。「メールは失礼」「ネットで買い物なんてありえない」そう言われていた時代から、今では誰もが当たり前に使っています。 
 

ブロックチェーンは、そのインターネットの進化形です。 
 

「自分の情報を、自分で持つ」 
 

言葉にすれば当たり前のこと。けれど、インターネットの世界では、それが実現できていませんでした。その壁を、ブロックチェーン技術がようやく突破しようとしています。 
 

ただ、これはまだ誰も経験したことのない領域です。自分の情報を自分で管理する社会は、どん な姿になるのか。今までの常識や仕組みは、どう変わっていくのか。やってみなければ、誰にも わかりません。 
 

だからこそ、この実証実験に価値があります。道なき道を進み、歩いた後ろに道ができる。その最初の一歩を、日本初のブロックチェーン推進宣言都市・飯塚市で踏み出させていただきます。 
 

防災を学びながら得た証明書が、災害時の避難所認証になる。平時と有事をつなぐ「一つの証明書、二つの価値」。 
 

「誰も取り残さない」とは、全員にデジタルを強いることではありません。 得意な人が苦手な人を支え、その対話の中で地域のつながりが生まれる。技術は見えなくていい。人と人が関わり合うことこそが、命を守る力になるのです。 

ここで見えてくる課題は、飯塚市だけのものではありません。日本が、世界が、これから必ず直面する問いの先取りです。その知見を、政策提言へ、制度設計へ、次の時代の標準へと届けていきます。 

未来を待つのではなく、未来を創る。その一歩が、ここから始まります。 

01. プロジェクト全体像と時間軸
 

日本初のブロックチェーン推進宣言都市・飯塚市で、世界初となるDID/VC(分散型ID・検証可能な証明書)を活用した防災システムの実証実験が始まります。 
 

実施期間 2025年12月〜2026年3月
参加対象 各パターン約30名(詳細は02セクション参照) 

支援事業 飯塚市先端情報技術実証実験サポート事業 採択プロジェクト 

 

実証実験のタイムライン(4ステップ)
 

ステップ1 2025年12月23日 

FBA2025イベント @飯塚市役所【第1回実証実験】 

福岡ブロックチェーンアライアンスのイベントで本実証実験についての発表と 

避難所受付シミュレーションを実施。 

ステップ2 2026年1月上旬〜2026年3月上旬 

8週間・全56問 防災クイズ配信 

LINEグループで毎週月曜に配信。1週間のどこかで時間を作って回答いただきます。 

ステップ3 2026年2月17日 

渋谷Web3大学 3周年イベント@渋谷Web3大学 

中間レポート発表、実証実験の途中経過を報告します。 
 

ステップ4 2026年3月20日 

飯塚市制20周年記念式典【第2回実証実験】 

避難所受付シミュレーションと本実証実験の最終段階でのレポートを発表します。 

02. DID/VC実証実験 ── 世界初の3つの実証パターン


DID/VCとは何か

避難所で名前や住所を何度も書く。身分証明書を見せる。災害時の混乱の中で、こうした手続きに時間がかかっています。 

DID/VC(分散型ID・検証可能な証明書)は、この課題を解決する技術です。スマートフォンに入った証明書のQRコードを見せるだけで、本人確認が完了する。そんな未来を実現します。 

従来のインターネットでは、個人情報は企業や行政のサーバーに預けるしかありませんでした。DID/VCでは、自分の情報を自分で持ち、必要なときに自分の意思で提示する。これまで実現できなかった、個人情報管理の新しいかたちです。 

しかし現状、DID/VCに触れている人はごくわずかです。触れている人でさえ「使いにくい」「分かりにくい」という状態を当たり前のものとして受け入れています。触れていない人の多くは、その存在すら知らないか、「怪しい」と距離を置いています。 

これは、インターネットやメール、スマートフォンが登場したときと同じ光景です。だからこそ、誰よりも早くチャレンジすることに価値があります。 

発行フローの基本構造 

DID/VCには、3つの主体が存在します。 
 

 1. 発行者(Issuer):証明書を発行する機関 

 2. 保有者(Holder):証明書を受け取り、自分で管理する個人 

 3. 検証者(Verifier):証明書の真正性を確認する第三者 

 

重要なのは、この3つがすべて異なる主体であるということです。 発行者が保有者の情報を握り続けるのではなく、発行後は保有者本人のみが管理します。 検証者は、保有者が自分の意思で提示した情報のみを確認できます。 
 

今回の実証実験では、飯塚市役所が本来の発行主体となるところを、 渋谷Web3大学株式会社がTuring Certsプラットフォームを通じて代行発行します。 これは、自治体がDID/VCを発行する際のアウトソーシングモデルとしても検証の対象となります。 

パターン 1:イベント連動発行型

イベント参加証 + 避難所実証(IOTA / パブリックチェーン) 

【対象者】 2025年12月23日 FBA2025(Fukuoka Blockchain Alliance 2025)イベントに参加する方(約30名) 

【証明書の意味】 平時:FBA2025イベント参加の記念証明 有事:避難所受付での本人確認・避難者管理に使用 

【発行タイミング】 事前に開催前にメールで発行、当日QRコード読取で即時検証 

【実証の場】 2025年12月23日 FBA2025 @飯塚市役所にて避難所受付シミュレーション 

【技術基盤】 IOTA(パブリックチェーン)/ Turing Certsプラットフォーム
発行主体:渋谷Web3大学株式会社 

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パターン 2: 継続学習型 

クイズ参加証 + 8週間クイズ完走証 + 避難所実証(IOTA / パブリックチェーン) 

【対象者】 8週間のクイズプログラムを完走し、3月20日の飯塚市制20周年記念式典に参加できる方(約30名) 

【証明書の意味】 平時:56問の継続学習を完走した証明 有事:避難所受付での本人確認・避難者管理に使用 

【発行タイミング】 クイズ参加時の1月上旬と、クイズ完走者に3月中旬にメールで発行(計2回) 

【実証の場】 2026年3月20日 飯塚市制20周年記念式典にて避難所受付シミュレーション 

【技術基盤】 IOTA(パブリックチェーン)/ Turing Certsプラットフォーム
発行主体:渋谷Web3大学株式会社

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パターン 3: コンソーシアムチェーン型

式典参加証 + 避難所実証(東芝 /コンソーシアムチェーン) 

【対象者】 2026年3月20日 飯塚市制20周年記念式典の参加者(約30名) 

【証明書の意味】 平時:飯塚市制20周年記念式典参加の記念証明 有事:避難所受付での本人確認・避難者管理に使用 

【発行タイミング】 事前に開催前にメールで発行、当日QRコード読取で即時検証 

【実証の場】 2026年3月20日 飯塚市制20周年記念式典にて避難所受付シミュレーション 

【技術基盤】 東芝(コンソーシアムチェーン)/ Turing Certsプラットフォーム
発行主体:渋谷Web3 大学株式会社 

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この実証実験で明らかにすること

DID/VCの発行から認証までの一連の流れを、防災という実際のシミュレーションの中で検証することは、まだ誰もやっていません。 
 

本プロジェクトでは、防災という命に関わる領域で、DID/VCの発行・受け取り・表示・認証という一連の流れを実際に動かし、何が機能し、何が課題として残るのかを明らかにします。防災分野でのDID/VC実証は、日本初、世界初、自治体初。 
 

ここで得られるデータは、技術改善だけでなく、制度設計や規制改革への提言、さらには将来のマイナンバーカードとの比較検証への橋渡しとなる、貴重な知見です。 
 

やってみるからこそ見えてくる課題があります。 成功も失敗も含めて、その結果を透明に公開し、次の挑戦者への道標とすること。それがこの実証実験の使命です。 
 

DID/VCサプライチェーン全体の課題抽出 

  • 発行プロセスにおける技術的・運用的な課題

  • 受け取りプロセスにおける参加者の障壁や混乱

  • 表示プロセスにおける操作性・視認性の問題

  • 認証・検証プロセスにおける実用性と限界

 

自治体発行モデルの検証 
 

  • 自治体が発行主体となる際のアウトソーシング可能性 

  • 現行規制との整合性、法的位置づけの課題

  • 将来、マイナンバーカードとの比較検証を行う際の基礎データ

 

セキュリティ設計の仮説検証 

  • 「改ざんの動機が生じない設計」という仮説の妥当性 

  • ブロックチェーンの思想(正しい行動が得をする設計)の防災領域への応用可能性 

 

これらの課題を明らかにすることが、DID/VCの研究開発を加速させ、社会実装への道を拓くことにつながります。 

セキュリティ仮説検証アンケート

この実証実験の独自性は、ブロックチェーンの設計思想そのものを検証することにあります。

 

ビットコインを生み出したサトシナカモトの設計には、ある原則があります。 「不正をすると損を し、正しい行動をすると得をする」 この仕組みによって、悪意ある行動そのものが起きにくい環境 が生まれます。 防災用途のDID/VCにおいても、同じ原則が成り立つのではないか。 改ざんしても得られる利益 がなければ、改ざんを試みる動機そのものが生じない。 この仮説を、参加者の思考プロセスを通 じて検証します。

アンケート設計
 

【実証実験終了後に実施】
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セクション1:基本情報 

Q1. 参加したパターンを選択してください 

● パターン1(FBA2025イベン参加証 + 避難所実証) 
● パターン 2(8週間クイズ参加証 + クイズ完走証 + 避難所実証) 

● パターン 3(市制20周年式典参加証 + 避難所実証) 

Q2. 年代を選択してください 

● 10代 / 20代 / 30代 / 40代 / 50代 / 60代 / 70代以上 

Q3. DID/VCを今回初めて体験しましたか? 

● 初めて / 以前から知っていた / 以前から使っていた 

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セクション2:DID/VCサプライチェーンの体験評価 

【発行プロセスについて】 

Q4. 証明書を受け取るまでのプロセスで、困ったことや分かりにくかったことはありましたか? (自由記述) 

Q5. 証明書がメールで届いたとき、どのように感じましたか? (自由記述) 

【表示プロセスについて】 

Q6. スマートフォンで証明書を表示する操作は、スムーズにできましたか? 

● とてもスムーズ / 概ねスムーズ / やや困難 / 非常に困難 

Q7. 表示において困った点があれば教えてください (自由記述) 

【認証プロセスについて】 

Q8. 避難所受付でQRコードを読み取ってもらう際、スムーズに進みましたか? 

● とてもスムーズ / 概ねスムーズ / やや困難 / 非常に困難 

Q9:避難所受付方法の比較:災害時の避難所受付について、どちらの方法が良いと思いますか?
⚫️手書きでの受付(従来方式)/ DID/VC認証での受付(デジタル方式)/ どちらとも言えない/わからない
Q10:避難所でDID/VC認証を導入する場合、どのような課題があると思いますか?(複数選択可)
⚫️スマートフォンを持っていない人への対応 / 高齢者など操作に不慣れな人への対応 / 災害時の通信環境・電源確保/個人情報の取り扱いへの不安 / 事前登録の手間/認証エラー時の対応 / 特に課題は感じない / その他:

Q11. 認証プロセスで気になった点や改善案があれば教えてください (自由記述) 

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セクション3:セキュリティ仮説の検証(核心部分) 

【改ざん可能性の認知】 

Q12. 今回取得した証明書(VC)を「改ざん」する方法は、思いつきますか? 

● 思いつく / 思いつかない / 分からない 

Q13. (Q12で「思いつく」と回答した方へ) 具体的にどのような方法が思いつきますか?すべて教えてください。 (自由記述) ※ここで挙げていただいた方法は、セキュリティ向上のための貴重なデータとして活用します 

【改ざん動機の検証】 

Q14. 仮に改ざんできる方法があったとして、実際に改ざんしようと思いますか? 

● 思う / 思わない / 分からない 

Q15. (Q14の回答理由)なぜそう思いますか? (自由記述) 

Q16. 今回の防災用証明書を改ざんすることで、何か得られるものがあると思いますか? 

● ある / ない / 分からない 

Q17. (Q16で「ある」と回答した方へ) どのようなものが得られると思いますか? (自由記述) 

【なりすまし可能性の検証】 

Q18. 他の人のVCを使って「なりすまし」をする方法は、思いつきますか? 

● 思いつく / 思いつかない / 分からない 

Q19. (Q18で「思いつく」と回答した方へ) 具体的にどのような方法が思いつきますか? (自由記述) 

Q20. 仮になりすましができたとして、この防災用証明書でなりすましをして、何か得することはあると思いますか? 

● ある / ない / 分からない 

Q21. (Q20の回答理由)なぜそう思いますか? (自由記述) 

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セクション4:ブロックチェーン設計思想への理解 

Q22. 「不正をしても得がない設計」について、どう思いますか? (自由記述) 

Q23. このような設計は、防災分野以外でも有効だと思いますか?どのような分野で活用できそうですか? (自由記述) 

Q24. 今回の体験を通じて、DID/VCに対する印象は変わりましたか? 

● 良い方向に変わった / 変わらない / 悪い方向に変わった / 分からない 

Q25. (Q22の回答理由)どのように変わりましたか? (自由記述) 

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セクション5:自由記述 

Q26. 今回の実証実験全体を通じて、気づいたこと、感じたこと、改善してほしいことがあれば自由にお書きください。 (自由記述) ​​​​​​​

03. 「かんがえる防災」── 正解のない問いで、想定外を生き延 びる

災害が起きてからでは遅い 

有事になってから慌てて考える。そして忘れた頃にまた災害が起きる。この繰り返しを断ち切るために、平時から考える習慣をつくります。 

毎週月曜日、LINEで届く7問のクイズ。1週間のどこかで時間を作って回答いただきます。8週間の積み重ねが、いざというときの判断力になります。 

正解は一つじゃない 

「避難指示が出たら必ず避難所へ行くべき?」 

○も×も、どちらも正しい。状況によって答えは変わるからです。 

マニュアルを覚えても想定外には対応できません。考える力こそが、生き延びる力です。 

飯塚市のためのクイズ 

汎用的な防災知識では効果は薄い。このクイズは、遠賀川の氾濫リスク、過去の豪雨の経験、地震が少ない地域特性など、飯塚市の現実に基づいて設計されています。 

渋谷Web3大学×かんがえる防災×飯塚市防災安全課の三者協働で完成した全56問は、実証実験後も飯塚市の永続的な防災教育資産として公開されます。 

8週間のテーマ

週   テーマ 

1   防災の本質 ─ 想定外にどう向き合うか 

2   状況を見極める力 ─ 情報と直感のバランス 

3   避難の判断 ─ 迷ったときこそ考える 

4   協力して生き延びる ─ 共助の実践的思考 

5   起きていないリスク ─ 地震・複合災害への想像力 

6   災害後を生き抜く ─ 長期戦の覚悟と工夫 

7   新しい防災の形 ─ DID/VCと考える防災 

8   飯塚市20周年と防災ビジョン ─ 共同で考え、共同で守る 

防災クイズアーカイブ 

実証実験に参加していない方も、すべてのクイズと解説をご覧いただけます。クイズ開始後、毎週更新し、2026 年3月下旬に全問公開予定。 

[クイズアーカイブを見る →] 

04. 最強の3社連合チーム

 

なぜ3社連合なのか

世界初の挑戦には、どれか一つでも欠ければ成り立たない、3つの専門性が必要でした。 最先端技術を社会に届ける力、命を守る防災の知見、証明書を確実に届ける技術基盤。 この3つが揃って初めて、「誰も取り残さない防災DX」は実現できます。

渋谷Web3大学株式会社(渋谷Web3大学🐣)

全体統括・プロジェクト管理・ブランディング・クイズ設計・クイズ作成

Web3技術の社会実装に取り組む実践型コミュニティ。飯塚市との連携窓口として全体調整を担 い、複雑な技術を「見えない」形で届けるUI/UX設計を主導。

・学長 hajimex🎸
・アシスタント 激辛ちゃん🌶️
・Createコースメンバー 前山 諭(前山倉庫株式会社、代表取締役社長)
・Craateコースメンバー 栗本 豪さん(JR東海、イノベーション推進室)
・Craeteコースメンバー 後藤 裕平さん(JR東海、イノベーション推進室)
・Createコースメンバー Nguyen Thu Quyn(クイン)さん(1BITLAB CEO)
・Createコースメンバー  長谷川 賢哉(一般社団法人リスクファイナンス研究所 代表理事 公認会計士・税理士)
・Createコースメンバー 山中翔太さん(Delight株式会社 代表取締役)

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株式会社かんがえる防災

防災実証実験監修・かんがえる防災クイズ監修

地域密着型の防災コンサルティング企業。「正解のない問い」で考える力を育むクイズを設計。飯塚市の地形・気候・災害経験に基づいた、本当に役立つ防災教育を実現。 

・髙木 敏行さん(代表取締役社長)

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Turing Japan株式会社

ブロックチェーン証明書技術・DID/VCシステム構築

DID/VC証明書発行プラットフォーム「Turing Certs」を提供。600万枚以上の発行実績、550以上 の発行組織との連携。技術面での実証実験サポートを担当。 

・石川 真理さん(代表取締役社長)

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飯塚市 × 渋谷Web3大学 × 株式会社かんがえる防災 × Turing Japan 株式会社 

飯塚市公式サイト 

渋谷Web3大学 

かんがえる防災 

Turing Japan 

 

本実証実験は、令和7年度飯塚市先端情報技術実証実験サポート事業として実施しています 

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